耐性菌を身近に感じた日
こんにちは、サラリーマンブロガーのサユです。
今回の記事は感染症のお話しです。
耐性菌という言葉をご存じでしょうか?
耐性菌とは、薬の攻撃にたいして、防御する能力をもった病原体(細菌)のことをいいます。
つまり薬が効きにくいということです。
現在ワタシの住む地域では、ノロウイルス感染症やインフルエンザ感染症が増えているとの情報があります。
でも今回ワタシの子どもがかかった感染症は、マイコプラズマ感染症。
マイコプラズマ感染症とは
症状は、いわゆる風邪の症状です。今回の場合ですと、38度以上の高熱、咳嗽、喀痰の症状が際立っていました。
咳嗽とは、ゴホゴホする咳のことです。
喀痰とは、痰がよく発生するといことです。
咳嗽については、乾いたような咳が、夜間や昼間の寝ている時間に多いと感じました。
咳が頻回だと眠ることができません。
症状は以上ですが、外からみれば風邪にしかみえません?
このようなお症状を引き起こす原因となっている病原体がなんなのかで、インフルエンザだったりマイコプラズマだったりするわけです。
病原体には大まかに説明すると、ウイルスと細菌に区別できます(他の病原体もありますが、ここではこの割愛します)。
一般的にこの、マイコプラズマは細菌の仲間とみなしているようですが、
細菌の仲間ではあるが、少し細菌とは異なった特徴をもっているようです。
原因菌が異なれば、使用する薬も異なります。
当然です。
細菌なのか?ウイルスなのか?によって薬の効果は違ってきます。
例えば
などを使用して治療を進めていきます。
ウイルスによる感染症なのに、抗生剤を使ったって効果がないということです。
今回のマイコプラズマでは、第一選択でクラリスという抗生剤を使用しました(今回受診した病院の治療方針は、マイコプラズマの場合クラリスを使用するとの話でした)。
ただ、初診日では、診察と症状の結果から、マイコプラズマではないだろうか?ということで、担当医はクラリスを処方したんだと思われます。
このクラリスを5日服用し続けましたが、
平均体温は38~39度でした。頻回におこる咳嗽も継続していました。
服薬しても高熱が続くので、初診日から2日後に再受診しました。
その時に、マイコプラズマの検査を実施しました。綿棒のようなもので、喉をこすって検査するものです。
結果は、マイコプラズマ陽性でした(マイコプラズマ感染症と特定されたということ)。
担当医は、とりあえず薬が切れるまで、クラリスを服用し続け、薬が切れても症状が続くのであれば、薬を変えてみるとういう方針をとりました。
今回のマイコプラズマはクラリスでは効かないマイコプラズマだったようです。
なぜこのようなことが起こるのか?
患者側からの問題では、服用された抗生剤を飲み切らないことが言われています。
普段、風邪症状がでて、病院受診をすると、抗生剤を処方してもらえます。
何日か服用していると、症状が良くなって薬を服用することを中断しがちです。
体の中では、病原体である細菌が、薬の服用によって少なくなっているものの、わずかながらに薬の攻撃に耐えて耐えて耐えまくります。
あと数回薬を服用すれば、病原体の細菌が消滅するのに、症状が良くなってきたので、薬の服用を止めてしまう。
薬の攻撃がなくなり、細菌も次第に元気を取り戻し、
耐える経験を踏んで、今回の場合ですと、クラリスの攻撃にも耐える能力を形成した、マイコプラズマができてしまうと考えられています。
どうすればいいのか
処方された抗生剤を最後まで服用し飲み切るようにすること。
患者側から耐性菌を作らないようにするには、まずこれになるでしょう。
あと、抗生剤を乱用しないということでしょうか?
マイコプラズマ感染症は治った
今回はクラリスを飲み終えた、その後はステロイドと別の抗生剤を使用することで、熱は下がりました。熱が下がったあとの数日間は咳嗽の症状は継続していました。
38~39度の発熱が継続し、本人もかなりシンドイ思いをしました。
本人の体力があったので、効果のあまりでない抗生剤を服用しながら5日間を乗り切ったのでしょうが、
体力のない高齢者や、何等かの基礎疾患をもつヒトが耐性菌と戦う羽目になれば、命にかかわることだってあるのではと実感したところです。